頭痛の治療(その1)

こんにちは。
あいかわらずコロナに振り回されていますが、皆さんはお身体は大丈夫でしょうか?

明るい話題が少ないので、最近追加になりました、院前の花の写真を載せておきます。
綺麗な花を見て、気持ちだけでも明るくなっていただけると幸いです。

最近、頭痛、肩こり、首の痛み、顎関節の痛みを訴える肩が多いので、当院が治療行う時に用いている理論的な説明と治療内容についてご説明します。

内容が濃いので何回かに分けてご説明します。

側頭部(こめかみ)の痛み編

原因として考えられるパターンは次の2点です。

1 肩甲骨を持ち上げる筋肉である肩甲挙筋(けんこうきょきん)のコリが原因で発生するケース

2 顎関節(がくかんせつ)の筋肉である側頭筋(そくとうきん)のコリが原因で発生するケース

今回は1の肩甲挙筋のコリが原因のケースについてご説明します。

まず、肩甲挙筋についてご説明します。

名前の通り、肩甲骨を挙上している筋肉で、細い筋肉4本で構成されています。

肩甲骨は背中の上方、肩の後ろ側に位置する逆三角形の骨です。

肩甲挙筋はその上部内側の角に付着し、そこから首の真横に沿って上行し、頚椎の1番から4番に付着しています。

イメージとしては肩甲骨を吊り下げている感じです。

肩甲骨は上腕の骨と関節しているので、肩甲挙筋には肩甲骨と腕の重みがかかることになります。

日常生活においては、腕を動かすような動作では常に肩甲挙筋に負担がかかっています。

特に事務仕事(書き物や㍶作業)、スマホ操作、読書、編み物など、前腕から先は動かすけれど、肘から肩にかけては固定しているような動作が肩甲挙筋のコリの原因となります。

痛みの段階としては、まず、肩こりを感じ、次に肩甲骨の上の角の部分に針で刺されたような痛みが出始めます。

そして、首のヨコの部分の痛みや、更に酷くなると側頭部(こめかみ)の痛みが発生し始めます。

しつこい肩こりに苦しんでいる方の多くは肩甲挙筋がものすごく硬くなっており、同時に側頭部の痛みを訴えている方も多いのが実状です。

治療としてはまず背骨横の筋肉を刺激し、その次の段階として肩甲挙筋の表面を覆っている僧帽筋を刺激して、最後に肩甲挙筋を刺激することになります。

肩甲挙筋はその部位によってアプローチの方法が異なります。

1 肩甲骨の付着部
  肩甲骨の上の角から内縁に沿って4本が付着しているのですが、肩甲骨の内側に擦り付けるように刺激を入れ、更に逆方向である、肩甲骨から剥がすような方向に刺激を入れます。

2 肩から首にかけての曲がり角
  通常、肩甲挙筋が凝っている方は、それを覆うように存在している僧帽筋もものすごくコッています。

  このため、僧帽筋の上から刺激を加えても全て僧帽筋の硬さに刺激が吸収されてしまい、肩甲挙筋に刺激を入れていることにはなりません。

  ですので、まずは僧帽筋を緩め、その次の段階として僧帽筋を持ち上げるようにして下にある肩甲挙筋に直接刺激を入れるようにします。

3 首の真横上行部から耳の後ろ側にかけて
  ここは筋肉が浮いているので、首の骨(頚椎)の横に出ている突起を受けにして筋肉を擦り付けます。

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